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雇用保険被保険者証とは?いつ必要?再発行についても解説

雇用保険被保険者証とは?いつ必要?再発行についても解説
この記事を読んでわかること
  • 雇用保険被保険者証とは何か(記載内容・離職票・健康保険証との違い)
  • 必要になる場面と、手元にない場合の確認・対処方法
  • 紛失時のハローワークでの再発行手続き(窓口・郵送)
  • 事業者が行う加入・喪失手続きと、怠った場合の罰則

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雇用保険被保険者証は、従業員が雇用保険に加入していることを証明する公的な書類です。転職時の手続きなどで必要になりますが、普段目にする機会が少なく、いざ必要なときに従業員から「どこにあるかわからない」「そもそも受け取った記憶がない」ということで、問い合わせを受けることもあるでしょう。

今回は雇用保険被保険者証の基本から必要になる場面、紛失時の対処法まで解説します。

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雇用保険被保険者証とは?

雇用保険被保険者証とは、雇用保険の被保険者番号を確認するための書類です。以下の3つが記載されています。

  • 雇用保険被保険者番号
  • 被保険者氏名
  • 生年月日

厚生労働省 愛知労働局

また雇用保険被保険者証と一体となった雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)には、「事業所名」や「資格取得年月日」「被保険者種類」なども記載されています。

雇用保険被保険者証と離職票・健康保険証の違い

雇用保険被保険者証と離職票・健康保険証は、受け取るタイミングや使用場面が異なります。

離職票は退職した際にハローワークから発行される書類で、失業給付の申請に必要です。雇用保険被保険者証は雇用保険の加入を証明するものですが、離職票は退職したことと退職理由、退職前の賃金などを証明します。

健康保険証は医療保険の被保険者であることを証明するものです。雇用保険被保険者証とは全く別の保険制度に関する書類で、用途も異なります。雇用保険は企業等に雇用されている場合のみ被保険者となりますが、健康保険は自営業等であっても加入しなければなりません。

また健康保険証は病院等で日常的に使用しますが、雇用保険被保険者証は転職時など限られた場面でのみ使用します。

雇用保険の加入要件

雇用保険の適用事業所に雇用される場合に、次のすべてに該当する従業員は、原則として全員雇用保険の被保険者となります。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上の雇用見込みがあること

ただし会社の取締役や役員は、原則として被保険者となりません。

雇用保険は雇用形態や加入希望の有無にかかわらず、要件に該当すれば加入する必要があります。転職先の会社での入社時の確認の際、雇用保険の加入要件に該当するにもかかわらず雇用保険被保険者証を持っていない場合は、本人や前職の会社の担当者に確認してみましょう。

被保険者番号は転職後も引き継がれる

雇用保険の被保険者には、基本的に1人1つの被保険者番号が割り振られています。この番号は別の会社に転職する場合も同じです。したがって転職先の会社での雇用保険の加入手続きの際、雇用保険被保険者証の提出を求められることが一般的です。

雇用保険被保険者証はいつもらえる?

会社がハローワークに提出した雇用保険被保険者資格取得届が受理されると、雇用保険被保険者証が交付されます。交付された雇用保険被保険者証は、加入手続き完了後、すぐに会社を通じて被保険者に渡されます。

もし手元にない場合は、まずは会社の担当者に、会社で保管しているかどうかを確認してください。

雇用保険被保険者証が必要な場面

雇用保険被保険者証が必要になる主な場面は、以下のとおりです。

  • 転職時
  • 育児休業給付、介護休業給付、教育訓練給付など雇用保険の各種給付を申請する時

転職時には、新しい勤務先で雇用保険の加入手続きをする際に提出を求められます。転職活動中は大切に保管しておきましょう。

教育訓練給付や雇用継続給付、育児休業等給付など雇用保険の各種給付を申請する時にも雇用保険被保険者証が必要になります。

雇用保険被保険者証が手元にないときは?

「会社から雇用保険被保険者証を受け取っていない」という人もいるかもしれません。原則として、雇用保険被保険者証は従業員本人に渡される書類です。必要なときに提示できるよう、会社の担当者に確認してみましょう。

なお、雇用保険被保険者証が手元にない場合のよくある理由と、対処法をまとめました。

雇用保険被保険者証がない場合によくある理由

雇用保険被保険者証がない場合によくある理由は、主に以下の4つです。

  • 会社が保管しているケース
  • 受け取ったが紛失した
  • 加入要件を満たしていない
  • 会社が雇用保険の加入手続きを行っていない

本来、雇用保険被保険者証は被保険者(従業員)本人が保管すべきものですが、紛失防止や管理の都合で会社が預かっている場合があります。その場合は担当者に確認すれば、管理方法を教えてもらえます。

また、雇用保険被保険者証を受け取ったものの、いつの間にか紛失している可能性もあります。入社時に他の書類と一緒に受け取った後、どこにしまったか忘れてしまうケースです。入社時の書類をまとめた場所を、よく探してみましょう。

一方で、そもそも加入要件を満たしていない可能性もあります。週20時間未満の勤務や、31日未満の短期雇用の場合は雇用保険の加入対象外となり、被保険者証は発行されません。

逆に加入要件を満たしている場合は、会社が雇用保険の加入手続きを行っていないことも考えられます。

会社には、雇用保険法に基づき、要件を満たす従業員を雇用保険に加入させる義務があります。手続きに漏れがないか、必ず確認しましょう。

雇用保険被保険者証がない場合の対処法

まずは会社の人事労務担当者に確認しましょう。「雇用保険被保険者証が手元にないので、会社で保管しているか確認したい」と伝えれば、保管状況を教えてもらえます。会社で保管している場合は、コピーを取るか、退職時まで会社に保管してもらうのかもあわせて確認してください。

会社に保管されていない場合は、自身が雇用保険の被保険者であるかを確認します。給与明細を見て、雇用保険料が控除されているかチェックしてください。控除されていれば確かに加入しており、本来であれば被保険者証が発行されています。

加入が確認できたら、ハローワークで再発行の手続きを行います。紛失した場合と同じ手続きで、即日再発行が可能です。本人確認書類と雇用保険被保険者証再交付申請書を持参すれば、すぐに新しい被保険者証を受け取れます。

もし雇用保険の加入要件を満たしているにもかかわらず保険料が控除されていない場合は、会社が加入手続きを怠っている可能性があります。この場合は会社に加入手続きを求め、会社に対応してもらえない場合には最寄りのハローワークに相談しましょう。

段階を踏み、ひとつずつ確認していくことで、トラブルを最小限に防げます。

雇用保険被保険者証を紛失した時は?

雇用保険被保険者証を紛失した場合には、ハローワークで再発行が可能です。紛失時の再発行手続きと、必要な書類をまとめました。

ハローワークで即日再発行できる

以下の書類を持って、本人がハローワークの窓口で手続きしてください。

  • 雇用保険被保険者証再交付申請書
  • 顔写真付きの本人確認資料1点(運転免許証、マイナンバーカードなど)

再交付申請書は事前に印刷・記入することもできます。なお顔写真付き本人確認資料がない場合は、以下のうち2種類が必要です。

  • 国民健康保険被保険者証または健康保険被保険者証
  • 住民票記載事項証明書
  • 年金手帳 など

なお原則として、雇用保険被保険者証は即日再発行されます。

ハローワークへ行けない場合は郵送も可能

雇用保険被保険者証は郵送での再発行申請も可能です。郵送で申請する場合、以下の書類をハローワークに郵送してください。

  • 雇用保険被保険者証再交付申請書(印刷の上、記入)
  • 顔写真付きの本人確認資料1点(運転免許証、マイナンバーカードなどの写し)
  • 返信用封筒

なお郵送手続きには、2週間程度かかります。急ぎの場合は窓口で申請してください。

また、再交付申請書と本人確認書類に加え、委任状と代理人の本人確認書類があれば、代理人による再発行申請も可能です。

雇用保険被保険者証には有効期限がある?

雇用保険被保険者証そのものには、有効期限はありません。しかし雇用保険の加入資格は現在の雇用状態に基づいています。退職後に、転職をせずに職のない状態になると、雇用保険の被保険者としての資格を喪失します。

なお資格喪失後も被保険者証自体は有効です。次の就職先での手続きに使用できます。

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事業者が行う雇用保険被保険者証に関する手続き

会社は雇用している従業員が要件を満たした場合には雇用保険に加入させるための資格取得の手続きを、退職時には資格喪失の手続きを行う必要があります。

ここでは会社が行う雇用保険被保険者証に関する手続きを確認します。

雇用した従業員を雇用保険に加入させる場合

新たに雇用した従業員が要件を満たした場合、会社は雇用保険への加入手続きを行います。手続きの流れは以下のとおりです。

労働保険保険関係成立届を労働基準監督署に提出する

会社を設立した後、初めて従業員を雇用する場合には「労働保険保険関係成立届」を、事業所の所在地を管轄する労働基準監督署に提出します。

なお、農林水産、建設、港湾労働法の適用される港湾での港湾運送に該当する事業などについては、労災保険と雇用保険の加入手続きを別個に行う必要がありますので、「労働保険保険関係成立届」を所轄の労働基準監督署に提出し、雇用保険の加入手続きとして所轄のハローワークにも提出します。

「雇用保険適用事業所設置届」と「雇用保険被保険者資格取得届」を、ハローワークに提出する

上記手続きの際に所轄の労働基準監督署で受理印を押された「労働保険保険関係成立届(事業主控)」および確認書類等を添えて、「雇用保険適用事業所設置届」と「雇用保険被保険者資格取得届」を、所轄のハローワークに提出します。

なお、初めて従業員を雇用したのではなく、単に雇用保険の加入要件を満たす従業員が入社した時には「雇用保険被保険者資格取得届」を所轄のハローワークに提出します。

なお個人経営の農林水産業で、雇用している従業員が常時5人未満の場合は、雇用保険の加入は任意です。ただし従業員の2分の1以上が加入を希望するときは会社は任意加入の申請を行わなければなりません。この場合、加入を希望していない従業員を含めた、加入要件を満たす従業員全員分の加入の申請が必要となります。

労働保険(労災保険、雇用保険)の手続きは会社の事業内容によって、提出先や提出書類が異なる場合があります。不明な点があれば、まずは労働基準監督署またはハローワークへ問い合わせましょう。

雇用保険に加入している従業員が退職した場合

従業員が退職する際、事業主は必要な手続きを行う必要があります。雇用保険に加入している従業員が退職した場合の、主な手続きの流れをまとめました。

ハローワークに雇用保険被保険者資格喪失届と離職証明書を提出する

該当の従業員が被保険者でなくなった日の翌日(退職日の翌々日)から10日以内に、「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書(離職票)」を、所轄のハローワークに提出します。

なお離職票は従業員が離職後に失業給付の受給手続きを行う際に必要となる重要な書類です。退職者が交付を希望しない場合(転職先がすでに決まっており、失業給付を受ける必要がない場合など)を除き、必ず提出期限内に提出しましょう。

雇用保険被保険者証を会社で保管している場合は、退職者本人に返却する

会社で雇用保険被保険者証を保管していた場合は、退職時に本人へ返却してください。

退職者は次の就職先での手続きなどで、被保険者証が必要です。必ず手元に戻るよう、離職票と一緒に郵送する場合は、簡易書留など追跡可能な方法で送付するとよいでしょう。

雇用保険に関する手続きを怠った事業主が受ける罰則は?

雇用保険の加入は事業主(会社)の義務です。適切な手続きを怠った場合には、罰則が科される可能性があります。

加入要件を満たす従業員を雇用しているにもかかわらず、雇用保険の加入手続きを行わなかった場合、雇用保険法違反です。6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。

資格取得届や喪失届の提出を怠った場合、虚偽の届出を行った場合も同様の罰則の対象となります。

また、会社が雇用保険の加入手続きを怠ると、従業員にとっても、本来受けられるはずの失業給付などが受けられなくなるリスクがあります。教育訓練給付など、その他の雇用保険の給付申請を行う際にも、雇用保険被保険者証が必要です。

なお、教育訓練給付とは、指定の教育訓練を修了した場合に受講費用の一部が支給される制度です。教育訓練給付の手続きは従業員本人が行いますので、問い合わせがあった際には、必要書類や手続きの流れを説明できるようにしておきましょう。

まとめ

雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していることを証明する書類です。転職時などの手続きで必要になるので、交付されたら大切に保管しておきましょう。

もし紛失してしまった場合でも、ハローワークで即日再発行が可能です。転職や退職の予定がある場合は早めに確認し、見当たらなければ速やかに再発行の手続きを行ってください。

また会社は、従業員の入退社時に適切な手続きを行い、雇用保険被保険者証を確実に交付することが重要です。雇用保険の加入手続き等を怠ると雇用保険法に定める罰則を受ける可能性があるだけでなく、雇用保険による給付を受けられなくなるなど、従業員の権利を損なうことにもつながります。

適切な労務管理の一環として、雇用保険に関する手続きを確実に行いましょう。

人事労務向けAIエージェント「WorkOn」
安森 将
監修

安森 将

やすもり社会保険労務士事務所 代表

大学卒業後、大手鉄道会社の総合職として 25 年間、主に人事、営業戦略、新幹線予約システム開発業務に携わった後、退職。退職後は社会保険労務士、行政書士などの国家試験に合格し、2023 年に社会保険労務士として開業(現職)。企業勤務時代の経験を活かし、人事労務分野を中心とした会社経営に関する様々な相談業務、働き方改革推進支援センター(厚生労働省委託事業)の専門家、臨時労働保険指導員(東京労働局)としての業務等に従事。大手企業各社オウンドメディア等の人事労務に関する記事執筆や監修の実績も多数。
Professional AI Media編集部
執筆

Professional AI Media編集部

株式会社On Technologiesが運営する「AIによる業務変革と成長を支援する Professional AI Media」を編集しています。