【無料で使える勤怠アプリ登場】AIで勤怠を自動で記録

今すぐダウンロード

有期雇用とは?無期雇用との違いからルール・実務対応までわかりやすく解説

有期雇用とは?無期雇用との違いからルール・実務対応までわかりやすく解説
この記事を読んでわかること
  • 有期雇用の意味と対象となる雇用形態

  • 無期雇用との違い

  • 押さえておくべき法律(無期転換・雇止め・同一労働同一賃金)

  • 企業側のメリット・デメリット

  • 契約締結・更新や労務管理の実務ポイント

シフト制・パート・アルバイトを雇うときに知っておくべき労務の基本

無料でダウンロードする

有期雇用は、契約期間をあらかじめ定めて締結する働き方であり、企業にとっては柔軟な人材活用を可能にする制度です。

近年は、無期転換ルールや雇止めの制限、同一労働同一賃金といった規制が強化されており、従来の感覚のまま運用すると法的なリスクを負う可能性があります。

本記事では、有期雇用の仕組みから無期雇用との違い、押さえておくべき法律、契約締結や更新時の実務ポイントなどについて解説します。

WorkOnの資料を無料でダウンロード

労務・給与・勤怠をひとつにつなぎ、AIが問い合わせ、チェック、作成、計算の実務を一緒に進めるProfessional AI「WorkOn」。機能詳細をまとめた資料は、フォーム入力後すぐに届きます。

人事労務向けAIエージェント「WorkOn」の製品資料

WorkOnの詳細資料はこちら(無料)≫

有期雇用とは

有期雇用とは、契約期間に定めがある労働契約を結ぶ雇用形態です。企業と労働者が「いつからいつまで働くか」を合意したうえで雇用関係を開始し、期間が満了すれば原則として契約は終了します。

たとえば「6ヶ月契約」「1年契約」といったように、終了時期が設定されています。また、有期雇用かどうかは、「契約社員」「嘱託社員」「パート」「アルバイト」といった雇用形態の名称では判断しません。判断基準は、あくまで「契約期間の定めがあるかどうか」です。

また、契約期間が満了すれば当然に自由に終了できるわけではありません。契約を繰り返し更新している場合には無期転換ルールが適用される可能性があり、契約終了(雇止め)にも一定の制限があります。

有期雇用の対象となる雇用形態

前述のように、有期雇用かどうかは雇用形態の名称ではなく、契約期間の有無で判断されます。主に以下の雇用形態が該当します。

  • 契約社員

  • 嘱託社員

  • パートタイマー

  • アルバイト

フルタイム勤務でも契約期間が定められていれば有期雇用です。

無期雇用との違い

有期雇用と無期雇用の違いは、契約期間の有無だけではありません。契約の終了方法や雇用の安定性、企業側の運用実務も異なります。有期雇用と無期雇用の違いについて詳しく見ていきましょう。

最大の違いは契約終了の仕組み

有期雇用は、契約期間が満了すれば原則として終了します。ただし、更新を繰り返している場合には雇止めに制限がかかるため、実務上は慎重な判断が求められます。

一方、無期雇用は契約期間の定めがありません。労働者が退職を申し出るか、定年に達するか、あるいは合理的な理由に基づく解雇が行われない限り、雇用関係は継続します。

無期雇用と正社員は同義ではない

無期雇用という用語は、あくまで「契約期間に定めがない」という雇用形態を示すものです。正社員であることと必ずしも同義ではありません。

たとえば、有期雇用から無期転換ルールによって無期雇用に切り替わった場合でも、勤務時間や職務内容、待遇がそのまま維持されることがあります。この場合、契約は無期雇用でも、労働条件は正社員とは異なる位置づけになります。

正社員は一般的に、転勤や配置転換の可能性を含み、賞与や退職金制度があることが多い雇用形態です。無期雇用は契約期間の定めがないことを指すのであり、契約期間以外の処遇や責任範囲が正社員と同等であることを意味するものではないという点を理解する必要があります。

有期雇用に関わる法律

有期雇用は企業における柔軟な人材活用を可能にする一方で、労働者保護の観点から法規制が設けられています。重要なポイントは「無期転換」「雇止めの制限」「不合理な待遇差の禁止」の3点です。これらを理解せずに運用すると、契約上のトラブルや法的リスクにつながるおそれがあります。ここでは有期雇用に関わる法律について詳しく見ていきましょう。

契約期間は原則3年が上限である

労働基準法第14条では、有期労働契約の期間は原則として3年が上限と定められています。これは、労働者が長期間拘束されることを防ぐための規制です。

ただし、高度専門職や満60歳以上の労働者など一定の条件を満たす場合には、例外として5年まで契約期間を設定できます。

なお、労働基準法の規定は、有期労働契約1回の契約期間が3年(または5年)を超えられないという趣旨であり、契約更新を繰り返すこと自体は禁止されているわけではありません。

出典:e-GOV法令検索「労働基準法第14条」

通算契約期間5年超で無期転換申込権が発生する

労働契約法第18条では、同一の使用者との間で有期労働契約が更新され、通算契約期間が5年を超えた場合、労働者には無期転換を申し込む権利が発生することが定められています。これを無期転換ルールといいます。

申込みがあった場合、企業は原則としてこれを拒否できません。重要なのは、5年を「超えた」タイミングで申込権が発生する点です。また、無期転換は正社員化を意味するものではなく、あくまで契約期間が無期になるという制度です。

出典:e-GOV法令検索「労働契約法第18条」

雇止めは自由にはできない

有期雇用は期間満了で終了するのが原則ですが、更新が繰り返されている場合や、労働者に更新への合理的期待が生じている場合には、企業が自由に更新を拒否できません。

これを「雇止め法理」といい、現在は労働契約法第19条で定められています。更新拒否には、解雇と同様に客観的合理性と社会通念上の相当性が必要です。

出典:e-GOV法令検索「労働契約法第19条」

30日前の予告義務がある場合がある

有期雇用契約は原則として期間満了により終了しますが、一定の条件を満たす労働者については、企業は雇止めを行う際に事前の予告義務を負います。

具体的には、契約が3回以上更新されている場合、または通算で1年を超えて継続勤務している労働者に対して契約を更新しない場合、少なくとも契約満了日の30日前までに雇止めの予告をしなければなりません。

出典:厚生労働省「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について」

不合理な待遇差は禁止されている

有期雇用であることのみを理由に、無期雇用労働者との間に不合理な待遇差を設けることは禁止されています。これはいわゆる「同一労働同一賃金」の考え方に基づく規定です。

基本給や賞与、手当、福利厚生などの待遇について、職務内容や責任の程度、配置転換の範囲などを踏まえて合理的に説明できなければなりません。

単に「有期だから」という理由で待遇を低く設定することは認められません。差がある場合には、その理由を明確に説明できる状態にしておく必要があります。

出典:e-GOV法令検索「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律第8条」

有期雇用の企業側メリット

有期雇用は、企業にとって人材活用の柔軟性を高める制度です。契約期間をあらかじめ定めることで、経営状況や業務量の変動に応じた人員配置が可能になります。特に、人件費の最適化や専門人材の活用といった観点では、有期雇用は戦略的な選択肢となり得ます。

有期雇用が企業にもたらすメリットについて詳しく見ていきましょう。

人件費を調整しやすい

有期雇用は、職務内容や責任範囲を限定した契約が可能なため、人件費を調整しやすい点がメリットです。昇給、賞与、退職金といった将来的な固定費を抑えながら、必要な業務に対して必要な期間だけ人材を確保できます。

ただし、不合理な待遇差は禁止されているため、職務内容や配置転換の範囲に基づく合理的な設計が前提です。

人員調整がしやすい

繁忙期や一時的な受注増、育児休業者の代替要員など、期間限定の人員需要に対応しやすいのも有期雇用のメリットです。契約期間をあらかじめ設定することで、業務量に応じた柔軟な人員配置が可能になります。

無期雇用のみで構成された組織では、閑散期にも固定的な人件費が発生しますが、有期雇用を活用すれば業務量に応じて組織の要員規模を最適化できます。

<関連記事>

産休期間はいつからいつまで?企業の手続き・注意点・ 2025年法改正対応を解説産休(産前産後休業)の期間は、産前6週間・産後8週間が法定ルールです。多胎妊娠時の例外、出産手当金、社会保険料免除の手続き、2025年の法改正対応まで、企業の人事担当者が知っておくべき実務情報をわかりやすく解説します。on.tech

専門人材を確保しやすい

高度な専門知識や特定プロジェクトの経験を持つ人材を、必要な期間だけ確保できる点もメリットです。新規事業の立ち上げやシステム導入など、一定期間だけ専門スキルが必要な場面では、有期契約による採用が合理的です。

正社員として長期雇用するにはコストや組織設計上の負担が大きい場合でも、「プロジェクト完了まで」という条件であれば、専門人材を確保しやすくなります。

人事労務AIを、30日間無料で。WorkOn無料トライアル

30日間無料トライアルの申込みはこちらから≫

有期雇用の企業側デメリット

有期雇用は契約期間が限定されているという特性上、組織運営や人材育成の面で課題が生じることもあります。また、法規制が複雑であるため、運用を誤ると法的なリスクにつながる可能性もあります。

有期雇用を導入・活用する際に企業が理解しておくべきデメリットについて詳しく見ていきましょう。

教育コストが発生しやすい

有期雇用では契約終了により人材が入れ替わるため、採用や教育のコストが繰り返し発生することがデメリットです。業務に習熟するまでに時間がかかる職種では、十分に戦力化する前に契約が満了してしまうこともあります。

結果として、現場の教育負担が増し、生産性の安定・向上が難しくなるリスクがあります。

優秀な人材が定着しにくい

有期雇用は契約更新の不確実性を伴うため、労働者が将来の安定を求めて他社へ転職する可能性が高くなります。能力の高い人材ほど、より安定した労働条件を求める傾向があります。

企業としては、重要なノウハウや顧客との関係性が流出するリスクについても考慮が必要です。継続的に戦力を確保するためには、更新方針の明確化やキャリアパスの提示など、工夫が求められます。

法的リスクが高い

有期雇用は法規制が細かく定められており、無期転換ルールや雇止め法理、同一労働同一賃金への対応を誤ると、法的トラブルに発展する可能性があります。特に、更新基準が曖昧なまま運用している場合や、無期転換申込権の発生を見落とした場合は大きなリスクとなります。

また、雇止めの予告義務や理由の明示義務を怠ると、損害賠償請求や行政指導の対象になりかねません。有期雇用は柔軟な制度である一方、適切な労務管理体制が整っていなければ、かえって経営上のリスクが高まる可能性があります。

有期雇用の契約締結と更新の実務

有期雇用では、契約の締結方法や更新の運用が重要です。契約内容があいまいなまま運用すると、無期転換や雇止めの場面でトラブルに発展する可能性があります。実務では「明示」「合意」「記録」の3点を意識することが基本です。有期雇用の契約締結と更新の実務について詳しく見ていきましょう。

労働条件は書面で明示する必要がある

労働契約を締結する際には、労働基準法第15条第1項に基づき、契約期間、就業場所、業務内容、労働時間、賃金、退職に関する事項などを明示する必要があります。

特に有期雇用の場合は、契約更新の有無や判断基準、更新上限の有無なども明確に記載することが求められます。口頭説明だけでは足りず、書面または労働者が希望した場合は電子的な方法での交付が必要です。

契約時点での明確な条件提示が、後の紛争防止につながります。

更新の有無と判断基準は明確に定める必要がある

有期雇用契約を「更新する場合がある」とするには、その判断基準を定めておく必要があります。判断基準の項目は、勤務成績、業務遂行能力、企業の経営状況などです。

基準があいまいだと、更新拒否を行った際に合理性が否定されるリスクがあります。更新の有無や基準をあらかじめ明示し、実際の運用もそれに沿って行うことが重要です。

契約途中の解約は原則として認められない

有期雇用契約は、契約期間中の一方的な解約が強く制限されています。労働契約法では「やむを得ない事由」がある場合でなければ、使用者は契約期間満了前に解雇できないと定められています。

能力不足や軽微な問題行動だけでは足りず、事業の継続が困難な事情など、相当程度の理由が必要です。正当な理由なく途中解約を行った場合、残りの契約期間分の賃金相当額を請求される可能性もあります。

そのため、有期雇用では契約期間中の雇用継続を前提に人員配置を行うことが大切です。

出典:e-GOV法令検索「労働契約法第17条」

労務管理上の重要ポイント

有期雇用は契約の問題だけで完結するものではありません。社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入や就業規則の整備など、日常的な労務管理の適正さが問われます。労務管理上の重要なポイントについて詳しく見ていきましょう。

社会保険と雇用保険は要件を満たせば加入義務がある

有期雇用であっても、一定の要件を満たせば社会保険や雇用保険への加入義務が発生します。雇用期間が短いからという理由だけで、当然に加入対象外になるわけではありません。

雇用保険は、31日以上の雇用見込みがあり、週20時間以上働く場合に加入義務が生じます。社会保険は、所定労働時間や企業規模などの条件によって判断されます。

加入手続きを怠ると、遡及して保険料を徴収されるだけでなく、労働者との信頼関係にも影響するため、契約締結時に加入要件を必ず確認しましょう。

<関連記事>

雇用保険被保険者証とは?いつ必要?再発行についても解説雇用保険被保険者証とは、雇用保険への加入を証明する書類です。離職票・健康保険証との違い、必要になる場面、紛失時のハローワークでの再発行手続き、事業者が行う加入・喪失手続きと罰則まで詳しく解説します。on.tech

就業規則は有期雇用向けに整備する必要がある

正社員向けの就業規則しか整備していない場合、有期雇用労働者にも同じ規定が適用される可能性があります。勤務時間や手当、退職金などに差がある場合は、有期雇用向けの規定を定めておきましょう。

また、不合理な待遇差とならないよう、正社員との違いについて合理的な根拠を整理しておくことも重要です。

まとめ

有期雇用は、契約期間を定めることで柔軟な人材配置を可能にする制度ですが、契約期間が通算5年を超えることにより発生する無期転換申込権、雇止めの制限、不合理な待遇差の禁止などに注意が必要です。

また、契約締結時の労働条件の明示や更新基準の設定、社会保険の加入管理、就業規則の整備など、日常的な労務管理も欠かせません。

名称ではなく契約内容を基準に判断し、制度の全体像を踏まえた運用を行うことが、有期雇用を安定的に活用することにつながります。

人事労務向けAIエージェント「WorkOn」の製品資料

<関連記事>

産休期間はいつからいつまで?企業の手続き・注意点・ 2025年法改正対応を解説産休(産前産後休業)の期間は、産前6週間・産後8週間が法定ルールです。多胎妊娠時の例外、出産手当金、社会保険料免除の手続き、2025年の法改正対応まで、企業の人事担当者が知っておくべき実務情報をわかりやすく解説します。on.tech雇用保険被保険者証とは?いつ必要?再発行についても解説雇用保険被保険者証とは、雇用保険への加入を証明する書類です。離職票・健康保険証との違い、必要になる場面、紛失時のハローワークでの再発行手続き、事業者が行う加入・喪失手続きと罰則まで詳しく解説します。on.tech
安森 将
監修

安森 将

やすもり社会保険労務士事務所 代表

大学卒業後、大手鉄道会社の総合職として 25 年間、主に人事、営業戦略、新幹線予約システム開発業務に携わった後、退職。退職後は社会保険労務士、行政書士などの国家試験に合格し、2023 年に社会保険労務士として開業(現職)。企業勤務時代の経験を活かし、人事労務分野を中心とした会社経営に関する様々な相談業務、働き方改革推進支援センター(厚生労働省委託事業)の専門家、臨時労働保険指導員(東京労働局)としての業務等に従事。大手企業各社オウンドメディア等の人事労務に関する記事執筆や監修の実績も多数。
Professional AI Media編集部
執筆

Professional AI Media編集部

株式会社On Technologiesが運営する「AIによる業務変革と成長を支援する Professional AI Media」を編集しています。

Google 検索で Professional AI Media の記事を見つけやすくなります